✅はじめに：なんで「株が下がった歴史」を知るの？
アメリカの株は、長い目で見るとだんだん上がっています。でも、ずっと順調だったわけじゃありません。ときどき、大きく下がって、多くの人がお金を失ったこともありました。
でも、そういう下がったときの話を知っておくと、これからの投資に役立ちます。
この記事では、アメリカの株が大きく下がったときの話と、そこから学べることを、わかりやすく紹介します。
🔳1929年：世界が大変になった「世界恐慌（きょうこう）」
1929年10月、アメリカの株が急にとても大きく下がりました。これが**世界恐慌（せかいきょうこう）**の始まりでした。
- 理由：株の値段が上がりすぎて、借金してまで株を買う人が増えていた
- 結果：ダウ平均という株の指標が、1番高いときから90％も下がった
- 影響：たくさんの人が仕事を失い、会社や銀行もつぶれた
この話からわかることは、株が理由もなく上がりすぎているときは注意が必要ということです。
🔳2000年：インターネットの会社が話題になりすぎた「ITバブル」
1990年代の終わり、インターネットの会社の株がすごく人気になりました。「これからはネットの時代だ！」と、多くの人が考えて、株を買いまくったのです。
- 理由：まだあまり利益を出していないネット会社にも、お金が集まりすぎた
- 結果：ナスダック（ネット関連の株が多い指標）はピークから78％下がった
- 学び：流行にのるだけじゃなく、その会社がしっかり利益を出しているかを見ることが大事
見た目だけで判断せず、中身をちゃんと見る目を持ちましょう。
🔳2008年：リーマンショックで世界が混乱
2008年、大きな投資銀行「リーマン・ブラザーズ」がつぶれて、世界中の株が下がりました。
- 理由：家のローン（サブプライムローン）問題、むずかしい金融商品、住宅バブルの崩壊
- 結果：S&P500という株の指標が約57％下がった
- 学び：リスクの大きさや、よくわからない金融商品に注意することが大切
また、**いろいろな会社や国に分けて投資する（分散投資）**ことが重要だとわかりました。
🔳2020年：コロナで世界中がびっくり
新型コロナウイルスが広がり、2020年はじめに世界中の株が急に下がりました。
- 理由：ウイルスで経済活動が止まり、人々が将来に不安を感じた
- 結果：S&P500はたった1か月で34％下がった
- 学び：予想できない出来事（ブラックスワン）に備えることが大事
でも、このときはアメリカの政府や中央銀行がすばやく対応し、数か月で株は元に戻りました。
🔳2022年〜2023年：インフレと金利の上昇で株価が不安定に
2022年、アメリカでは物価が急に上がり（インフレ）、それを止めるために中央銀行（FRB）が金利をどんどん上げました。
- 理由：インフレ対策として金利が急上昇し、企業の利益や経済全体に悪影響が出た
- 結果：S&P500は2022年に約19％下がり、ナスダックは33％以上下がった
- 学び：インフレや金利の変化も株価に大きな影響を与える。ニュースや経済の動きをふだんからチェックしておくことが大切
🔳2023年：ゆるやかな回復と慎重な投資家心理
2023年にはインフレの勢いがやや落ち着き、利上げペースも緩やかになったことで、市場にはやや明るさが戻りました。
- 背景：インフレ率の鈍化、企業業績の安定化、FRBの政策方針に対する安心感
- 結果：S&P500は年間で約24％上昇、ナスダックも約43％上昇し、下落からの回復を見せました
- 教訓：株価は下がることもあるけれど、その後に回復する可能性もある。長期目線を忘れず、下落局面での行動が将来を左右する
🔳株が下がったときに「やってはいけないこと」
これまでの話をふりかえると、株が下がったときにしてはいけないことがあります。
- あわてて売ること：すぐに売ってしまうと、後で株が戻っても利益を逃してしまう
- ネットの情報をうのみにすること：自分でしっかり考えて判断することが大切
- 1つの株だけに投資すること：下がったときのダメージが大きくなります
🔳逆に、株が下がったときに「やっておくといいこと」
株が下がったときこそ、やっておくと良いこともあります。
- 毎月コツコツ投資を続ける：株が安いときにたくさん買えるので、あとで得をしやすい
- 生活に必要なお金は別にしておく：投資は「使わなくてもいいお金」でやろう
- 自分の投資先を見直す：本当に良い会社に投資しているか確認するチャンス
🔳まとめ：下がったときの話を知れば、もっと安心して投資できる！
アメリカの株は、今まで何回も大きく下がったことがあります。でも、そのたびに元に戻って、もっと成長してきました。
短い期間で株が下がることはさけられません。でも、そういうときにどう行動するかで、投資がうまくいくかどうかが決まります。
これから投資を始める人や、まだ経験が少ない人にとっては、昔の話を知っておくと、これからに備えることができます。
「株が下がった＝終わり」ではありません。
むしろ、それは新しいチャンスの始まりかもしれません。
あせらずに、学びながら、一歩ずつ進んでいきましょう！
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